バレル研磨
バレル研磨は,加工物を多数の研磨メディアとともにバレル内に投入し,加工物と研磨メディアの相対運動により研磨を行う加工技術である.本研究では,大型歯車の研磨などに活用されるジャイロバレル研磨を対象とし,加工物と研磨メディアの相対運動に基づくバレル研磨の理論構築に取組んでいる.また,複雑形状の研磨も容易であるという特徴に着目し,AM(Additive Manufacturing)造形品や金型,切削工具などへのバレル研磨の適応も実施している.
CMP (Chemical Mechanical Polishing, 化学的機械的研磨)
化学的作用と機械的作用の複合効果による研磨加工であるCMP (Chemical Mechanical Polishing, 化学的機械的研磨)は,半導体デバイス製造における主要工程であり,歩留り向上やコスト低減が強く望まれている.本研究では,研磨性能に直結するウェハとパッド間の接触応力(研磨圧力)分布の高精度推定を行うとともに,いまだ解明が進んでいないPreston係数分布の検討も行っている.
両面研磨(両面ラッピング/両面ポリシング)
加工物の上下両面を同時に研磨する両面研磨は,優れた平面度を実現できることから,半導体ウェハや水晶振動子,光学部品などの製造に不可欠な加工技術である.本研究では,数値解析を活用した加工シミュレータの開発やモニタリング手法の開発などを行い,両面研磨の理論構築を進めるとともに,新しい技術開発も行っている.
金型用冷却水管の内面加工に関する研究
金型内部に配置された冷却用水管内面について,遊離砥粒を用いて水管内面を研磨加工する装置開発を行っている。 各種加工条件を検討しながら,射出成形金型やダイカスト金型に本装置を適用し,冷却特性や型強度と併せ加工条件の最適化に向けた取り組みを行っている。